あんなに可愛いリスも場合によっては迷惑に!?熊本にいる外来種リス

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外来種と言うとどういう生物を想像するでしょうか。沖縄にいるマングース……はちょっと違うかな。有名なのはブラックバスでしょうか。一時期は親の仇のように悪者扱いされていたような気がします。

さて、外来種の何がいけないかと言うと、在来種の生活を脅かしたり遺伝子の汚染が起きたりすることがあるからです。そのため、基本的には外来種というものは駆除の対象になりうります。そうした外来種駆除の目処がたったという事例が熊本の宇土半島であったようです。今回の悪者である外来種は……なんとリスです。

熊本にいるタイワンリス

熊本で被害を出していたのはタイワンリスというリスです。このリスは尻尾までの体長が約40cmもあるのでなかなか大きなリスと言えるでしょう。繁殖力が高い上に環境に適応する能力もあるため一度野生に戻ると生態系に大きな影響が出てしまうということで、特定外来生物に指定されました。繁殖力が高いということは放っておくとあっという間に数を増やしてしまうということですし、環境適応能力があるということは元の生息地と違う環境でも元気に増えてしまうということですからね。

ペットとしてかなり流通していたようなので、そのペットが逃げたり捨てられたりして外来種として自然に生息してしまったということが考えられます。実際、熊本における被害も動物園で買われていた個体が原因ではないかとも考えられます。

どういった被害を出すのか?

リスというとドングリを集めて隠しておくような可愛いイメージがありますね。しかし、このタイワンリスはそんな可愛いイメージに反してなかなか迷惑なことをします。たとえば、餌が少なくなってきた冬場には樹皮をかじって中の樹液を舐めることがあります。これをされると樹木の表面が傷ついてしまうので樹木が弱ってしまいます。

また、果実をそのまま食べてしまうということも考えられます。せっかく果実を育ててもリスにかじられてしまったら出荷することはできません。農家の方にとってはまさに天敵です。

駆除の方法は?

そんなタイワンリスをどうやって駆除していったのでしょうか?実は駆除を始めた当初にはリスを捕まえると報奨金が出たのです。その額一匹800円。効果が上がらなくなった頃には報奨金制度は廃止されましたが、それでも初年度には約3000匹も捕まえることができたそうです。確かに800円がもらえるのならば捕まえる気にもなります。こうして”賞金首”となったリスは段々と数を減らし、捕獲専門員が導入されたこともあって今では生息数が2桁にまで落ち込みました。リスの繁殖能力よりも人の欲が勝ったということでしょうか(笑)。

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